日本ダービー枠順決定!
「第84回日本ダービー」(28日=日曜10R15時40分発走、東京芝2400メートル)
【1枠】 1番 ダンビュライト 武豊
【1枠】 2番 アメリカズカップ 松若
【2枠】 3番 マイスタイル 横山典
【2枠】 4番 スワーヴリチャード 四位
【3枠】 5番 クリンチャー 藤岡佑
【3枠】 6番 サトノアーサー 川田
【4枠】 7番 アルアイン 松山
【4枠】 8番 トラスト 丹内
【5枠】 9番 マイネルスフェーン 柴田大
【5枠】10番 ベストアプローチ 岩田
【6枠】11番 ペルシアンナイト 戸崎圭
【6枠】12番 レイデオロ ルメール
【7枠】13番 カデナ 福永
【7枠】14番 ジョーストリクトリ 内田博
【7枠】15番 ダイワキャグニー 北村宏
【8枠】16番 キョウヘイ 高倉
【8枠】17番 ウインブライト 松岡
【8枠】18番 アドミラブル M・デムーロ
ダイワキャグニー|ダービー追い切り
ウインブライト|ダービー追い切り
ダービー3頭出し池江師|日本ダービー共同会見
「今年も出走できて本当に幸せ」
アルアインについて
中5週なので在厩のまま調整しました。
そんなに疲れもなく速やかに立ち上げられて、
いたって順調ですね。
1週前追い切りは松山騎手が跨っての
追い切りで、長めからビッシリやって、
あれで息が出来たと思います。
最終追い切りについては、まぁ、追い切り
という感じではなかったんですが、サラッと。
レースまで日数があるので、気道が少し
塞がってきているのでそれを広げてあげる
というか、ブローアウトを施しました。
松山騎手とのコンビではまだ無敗なので、
相性抜群と言っていいと思います。
皐月賞で4コーナーでああいう状況になっても
一生懸命追ってくれたので、そういうところが
勝利につながったと思います。最後まで
一生懸命というのが合うんじゃないかな、
と思います。
ダービーは初コース初距離なので、
やってみないとわからない、未知の世界です。
ペルシアンナイトについて
この中間の調整過程は在厩で調整しました。
皐月賞は厳しい競馬だったので、疲労が
出ていましたね。先週前半あたりから調子が
良くて、なんとか皐月賞の状態に近いところ
まで戻せるのではないか、と思っています。
調教も全体的に良かったですね。
東京コースは経験していますが、初距離については
血統的には悪くはないと思います。
引っかからない馬ですし、どちらかというと
スタートももっさり。中団からになるのかな、
と思います。
サトノアーサーについて
きさらぎ賞のあとは毎日杯か皐月賞かを
考えていました。毎日杯のほうが競馬しやすい
と考えましたし、まず負けないだろうと思って
いました。距離は千八ですが、外回りですし
これまで教え込んできた競馬で対応できると思いました。
皐月賞は中山の2000で4着以内に入らないと
ダービーへの権利はない。4着までに入る競馬を
狙いにいくと拾えたかもしれないですけど、
今まで教え込んできたところが崩れる恐れもありました。
どちらがベターかを考えて、毎日杯を選びました。
距離的にもコース的にも悪くはないと思うんです
けどね、先週の競馬を見ていると前残りなんでね。
そのへんが今週Cコースに変わってどう変わるのか、
土曜日からジックリ芝のレースを観察していこう
と思います。
アドミラブル音無師|日本ダービー共同会見
「悲願のダービー制覇あるかも」
5か月休んで喉の手術をして治るだろうと
期待していたんですけども。休み明けの
レースでは普通の馬では勝てないような
時計を出しましたので、その時点で
ダービーを意識したローテーションを
組みました。この3戦では、着差よりも
この馬の持つ能力の素晴らしさをみせて
くれていますのでね。ダービーでも
期待しています。
中3週というローテーションでも馬は
こたえてないんですけど、僕たちは未勝利を
勝ったときにローテーションを組みました。
これを変えることは考えていなかったし、
馬もそれに応えてくれています。現に青葉賞
では中3週で輸送して結果を出していますから、
あまり気にしないようにしています。
調教師になって23年。ダービーに縁がなかった
のですが(※ダービー出走は過去4回)、いきなり
有力な馬を出走させることが出来ました。
僕としては能力がかなり高い馬だと思って
いますから、うまくいけば悲願のダービー制覇も
あるかもしれないな、と思っています。
ダイワキャグニー北村宏騎手|日本ダービー共同会見
「掴みたいタイトル」
前走のプリンシパルS(1着)では、ゲート裏で
結構気負って歩いていましたが、レースでは
スムーズに流れに乗っていけました。馬場も
良くて良いペースで流れていましたので、
折り合いも良かったですし、直線を向いて
行きかけてから反応してくれて、良く伸びて
くれました。
これまで唯一の敗戦となった弥生賞GII・9着は
体のバランスが成長途上というところもあって、
コーナーが良い手応えで回れないというところ
があり、それが出てしまったところもあり
まして、最後少しエネルギー切れになって
しまいました。
距離が2400mは、こなしてくれると思います。
東京コースは3戦3勝で良い条件だと思います。
当日レースは、直線向くまでスムーズに
エネルギーを残しながら、競馬を進められれば
良いなと思います。
ダービーは毎年に立ちたいと思わせてくれる
レースですし、騎手になったからには
掴みたいタイトルですので、頑張りたいです。
スワーヴリチャード四位騎手|日本ダービー共同会見
「東京コースは走りやすい」
皐月賞はスタートも上手に出てくれて
レースはプラン通り中団くらいから
理想どおり進められましたが、
最後は伸びてはいるんですが
前の馬には届かなかったな、
という印象でした。
東京コースの共同通信杯の勝ちっぷりは
すごくよかったです。この馬自身、
東京の左回りのコースは走りやすい
という印象を持っています。
距離が2ハロン延びるのはやってみないと
わからないけど、大丈夫だと思います。
楽しみにしています。
このあいだの皐月賞のようなレースには
ならないことを祈っています。
位置取り云々は枠順や並びを見てみないと
わからないので、これから考えるところは
あると思いますけれど。
この馬のリズムをちゃんと保って、
4コーナーまで力を温存できたら直線で
どれだけ脚を使ってくれるかな、
という思いはあります。
アルアイン松山騎手|日本ダービー共同会見
「馬を信じて頑張るだけ」
前走は強い内容だったと思います。
スタートは普通に出たんですけど、
そのあとに二の足がついて好位に
つけてレースを進められました。
3、4コーナーで少し馬場が悪いところ
があり、そこで少し下がるところも
ありましたがその後盛り返しました。
本当に凄い根性だな、と思いました。
東京の2400mの距離・コースは、
やってみないとわからないところは
ありますが馬を信じて頑張りたいと
思っています。
レース運びは当日の馬場状態や枠にも
よると思います。まだ詳しくは考えて
いません。天気は晴れたほうがいいですし、
先週の競馬を考えると内目のほうが
いいと思います。
二冠のチャンスがあるのはこの馬だけ
なので、なんとかとれるように頑張り
たいです。応援よろしくお願いします。
レイデオロ鞍上ルメール|日本ダービー共同会見
「とても走る馬、自信あります」
デビュー戦から能力を発揮しました。
そしてGIIのホープフルSを勝ちました。
その日はすごく良い脚を使い、
良い瞬発力でした。今回は2400mで、
瞬発力をもう1回使えると思います。
とても走る馬ですから、ダービーは
自信があります。
レイデオロのセールスポイントは、
最後の(直線の)スピードがあるのが
強みだと思います。皐月賞は残念でしたが、
馬のコンディションがまだ100%では
なかったですから、今回ダービーでトップ
コンディションになるかもしれません。
だから最後は良い走りができると思います。
ダービーは、1番大きなレースです。
世界中どこでもダービーがとても大切な
レースですから、もちろん勝ちたいです。
去年はハナ差で負けて残念でしたけど、
今年はまたチャンスがありますから、
頑張ります。
【日本ダービー】波乱の主役は3年前覇者ワンアンドオンリーに酷似の
皐月賞4着馬クリンチャー
クリンチャーの経歴をたどってみよう。
第1戦=12着惨敗
第2戦=ドン尻人気1着
第3戦=オープン特別V
第4戦=皐月賞4着
付け加えるとオーナーはノースヒルズの
総帥・前田幸治氏。もうお分かりだろう。
3走目から皐月賞までの道程に違いはあれど、
印象的なレースは3年前の覇者ワンアンド
オンリーと酷似している。2014年の
日本ダービー馬は初戦12着で2戦目がドン尻人気。
皐月賞は4着だった。
「あの馬は2走目が2着。うちのは勝って
いるけどね(笑い)」と冗談っぽく話すのは
宮本調教師。とはいえ、実際にダービー馬と
似た戦歴というのは、何やら“風”のようなものを
感じずにはいられない。
「確かに運のある馬が勝つのがダービーやからね」
と同師は言葉を添える。
【日本ダービー】皐月賞1、2着馬と大器の「超強力3頭出し」
池江調教師の本音評価は?
まずはダービー最大の惑星馬ともウワサ
されるサトノアーサー。デビュー2戦目の
シクラメン賞を上がり32秒7の鬼脚で
軽々と突き抜けたように、ポテンシャルは
池江勢3頭の中でもナンバーワン評価だ。
単オッズ1・2倍の断然人気に支持された
前走の毎日杯は僚馬アルアインに敗れたが
「(自身の)走破時計が1分46秒6で
上がりが33秒台。能力を再確認できたし、
悲観はしていない」と池江調教師。
鞍上の川田も「前走は2400メートルの
ダービーに向けて一番いい内容でした。
返し馬とか道中の我慢とか、稽古から
繰り返しやり続けてきたことがうまく
できました」とレースを振り返る。
ペルシアンナイトはハービンジャー産駒
らしからぬ切れ味の持ち主。シンザン記念
3着、アーリントンC1着とマイル路線で
実績を残したが「長い距離がもたないと
思う馬を、2歳の夏に1800メートルで
下ろすことはない。血統的には3000
メートルまで大丈夫。体形も短距離とか
マイラーという感じではない」と距離不安説を
きっぱり否定する。
皐月賞馬アルアインだが、実はこの馬の
ジャッジが一番難しい。毎日杯でサトノ
アーサーに勝ち、皐月賞ではレースレコード
で優勝…3頭の中で実績は断トツだが、
取材から聞こえてきたのは距離を不安視する声だ。
「4コーナーでのめって、ひと息入ったのが
良かった。あそこでスコンと行っていたら、
トーセンスターダム(2014年皐月賞=11着)
みたいになっていたかもしれない」と同師は
皐月賞を振り返ったうえで
「これまでのような強気の競馬だと東京の
2400メートルではのみ込まれてしまう。
(短距離で活躍した母)ドバイマジェスティの
血統で体形も寸詰まりで胸前が広い。
なかなかああいう馬体のダービー馬はいない。
距離延長…そこがポイントでしょう」との
見通しだ。
【日本ダービー】武豊騎手、1勝馬ダンビュライトと
「新しい歴史つくる」
1勝馬でのダービー制覇になれば、
77年ぶりの快挙。2歳戦が始まった
45年以降では史上初の1勝馬Vで、
ユタカが新たな歴史をつくるか。
「ダービーは5勝でもまだ足りない。
年を重ねるごとにダービーで乗せて
もらえることに重みを感じる。
小さい頃から競馬を見て育ってきた
僕にとってはやはり特別なレース」
28度目の参戦となる今年は皐月賞3着馬
ダンビュライトで臨む。前走は12番人気
の低評価を覆しての健闘とみられているが、
名手は悔しさをにじませた。
「レース内容は立派だったし、ダービーに
向けて、期待のふくらむ内容だった。
道悪でこそかなと思っていたけど、
そうでもなかったし、(皐月賞のような)
速いタイムでも対応できた。レースも上手。
4コーナーで手応えが薄くなったけど、
ゴール前までしっかり走っていた。ただ、
あとから考えると、4コーナーでもう少し
厳しく乗っていれば、いろいろ違っていた
んじゃないかなと、少し後悔が残っている」
【ダービー馬体診断】アルアイン
【ダービー馬体診断】アドミラブル
【アドミラブル=評価A】
ノドの手術後から3連勝。芝2400メートルと
中3週にこだわったローテで無駄打ちすること
なくこの舞台に上り詰めてきた。
再度の関東遠征でも青葉賞と同じルーティーンで
調整。1週前追い切り後の撮影で馬体の細化が
ないのは何よりだ。
前駆体形に見えてしまうのは斜め前からの
撮影によるものだが、トモの臀部(でんぶ)
や股の膨らみと丸みは及第点を与えられる。
つなぎなどにも窮屈な面はなく、柔軟性に
優れたタイプ。胴長+脚長で凝縮された馬体
のため500キロを超すディープインパクト
産駒に見えないことも体調のいい証しだろう。
いずれにしろ最高のパフォーマンスを見せた
青葉賞の状態はキープしている。
(馬サブロー栗東・吉田順一)