天皇賞・春4着のアドマイヤデウスがオーストラリア移籍へ
今年の天皇賞・春では10番人気ながら4着に
JRAは10日、2015年の日経賞・G2などに優勝したアドマイヤデウス(牡6歳、栗東・梅田智之厩舎)が同日付で競走馬登録を抹消したことを発表した。今後はオーストラリアへ移籍する予定。
父アドマイヤドン、母ロイヤルカード(父サンデーサイレンス)の同馬は2013年11月の京都でデビュー。3戦目で初勝利を挙げ、翌年にあすなろ賞、若葉Sを連勝して挑んだ皐月賞で9着、日本ダービーは7着に終わった。2015年は日経新春杯、日経賞とG2を連勝。その後も重賞戦線で走り続け、今年の天皇賞・春では10番人気ながら4着に食い込んだ。その後は出走がなく、今月に入ってオーストラリアのG1・メルボルンC(11月7日、フレミントン競馬場)に直行の見通しとの動向が報じられていた。
サトノダイヤモンド、凱旋門賞目指し始動
フォワ賞から本番へ
サトノダイヤモンド(牡4=池江)が日本馬悲願の凱旋門賞(10月1日、シャンティイ芝2400メートル)制覇へ向け始動した。
フランスに帯同する田中博技術調教師を背にCWコースで、帯同馬サトノノブレス(牡7=同)と併せ馬。半マイルからスタートして4F53秒2。1馬身半追走から半馬身遅れて入線するも、ラスト1Fは12秒0と鋭い反応を見せた。
兼武助手は「まだ息の入りが久々という感じだったが、思いのほか時計が出ていた。立派な体でパワーを蓄えて戻ってきた。それは向こうではプラスになると思う。これからしっかり仕上げていければ」と話した。
今後は予定通り12日に検疫厩舎に入り、18日に出国。同じ舞台で行われる前哨戦・フォワ賞(9月10日)から本番に臨む。
【エルムS】テイエムジンソク ラスト12・3秒
「今はどんな競馬でもできるのが強み」
【エルムS(日曜=13日、札幌ダート1700メートル)注目馬9日最終追い切り:札幌競馬場】3連勝から一気に重賞初制覇を狙うテイエムジンソクはダートで単走。いつものように武英調教師が手綱を取って5ハロン65・9―37・6―12・3秒。道中は実に落ち着いた走りながら、鞍上からゴーサインが出ると、集中力に満ちた走りで一直線にゴール板を駆け抜けた。
武英調教師「これだけしっかりとやれるのは状態がいい証拠だと思ってもらえれば。間隔が詰まっていた前回(マリーンS=1着)はあまり時計を出さずに使った。仕上げに関しては今回のほうが確実にいい。札幌コースに替わっても関係ないはず。それに今はどんな競馬でもできるのが強み。あまり他馬を気にする必要もありませんから」
“孤高の走り”で4連勝&重賞初Vはもう目の前だ。
【エルムS】ロンドンタウン 久々も好仕上がり
【エルムS】ピオネロ ダート単走ラスト12・2秒
「重賞を勝つ力はある」
【エルムS(日曜=13日、札幌ダート1700メートル)注目馬9日最終追い切り:札幌競馬場】ピオネロはダート6ハロンから単走。テンからスムーズに加速し、徐々にピッチを上げて迎えた直線はしっかりと追われてラスト12・2秒でゴール。ブリンカー装着の効果か、もっさりと見えた1週前より確実に反応は良化していた(81・4―38・9秒)。
手綱を取った大渡助手「しまい重点でやって感じは悪くない。前走(マーキュリーC=2着)で減った体も滞在でだいぶ回復。疲れも抜けて普段はうるさいくらいだね。(重賞はこれまで2着3回と惜敗が続くが)勝ちみに遅い面はあるけど、重賞を勝つ力はある。小回りにうまく対応してくれれば」
【エルムS】コスモカナディアン 2馬身遅れも「動き自体は良かった」
パサパサでやりたいですね
【エルムS(日曜=13日、札幌ダート1700メートル)注目馬9日最終追い切り:函館競馬場】2走前のマーチSは1番人気で12着だったコスモカナディアン。仕切り直しの前走(安達太良S)は降級の利もあって快勝。長く脚を使って川崎記念3着の実力がダテではないことを証明した。
この日は丹内を背にウッドでサクラアンプルール(古馬オープン)と併せ馬の予定だったが…。5馬身追走でスタートし、前との差はなかなか詰まらず2馬身遅れでのゴールとなった(5ハロン66・7―39・0―12・9秒)。
丹内騎手「追いつかなかったけど、動き自体は良かったですよ。雨馬場で時計が速くなると分が悪いのでパサパサでやりたいですね」
【エルムS】モンドクラッセ 息遣いがもうひとつ
今週の札幌で1年ぶりに復帰する三浦皇成
エルムS騎乗予定のドリームキラリなど調教
今週の札幌競馬(12、13日)で1年ぶりに復帰する三浦皇成騎手(27)=美浦・鹿戸雄一厩舎=が9日、札幌競馬場で調教に騎乗した。
この日またがったのは、13日のエルムS・G3(札幌・ダート1700メートル)で騎乗するドリームキラリ(牡5歳、栗東・矢作芳人厩舎)など3頭。朝から多くの関係者に声をかけられ、「ようやく乗れるようになりました。バッチリです!」と明るい笑顔を見せた。7月18日に美浦トレセンで調教騎乗を再開して以来、初めて札幌で馬にまたがり、「美浦では1か月弱乗っていましたが、関西の方と会えるのは北海道くらいなので、あいさつできてよかったです」と話した。
同騎手は昨年8月14日の札幌競馬で落馬し、骨盤骨折などの重傷を負って戦列を離れた。落馬事故からちょうど1年後となる今週の札幌競馬で復帰することを以前から発表していた。「毎年夏はここに来ていたので、懐かしいですね。ここからが本当のスタート。頑張っていきたいです」と意気込んだ。
【関屋記念】ウインガニオン活気あふれる12秒5
同型との兼ね合いがポイント
3連勝で中京記念を制したウインガニオンは、全8勝のうち6~8月に7勝をあげ、左回りも7勝している“SS”(サマー&サウスポー)だ。
栗東坂路で単走。中2週だけに余裕を持たせていたが、後半2Fはスピード感十分に12秒3-12秒5。夏馬らしい活気あふれる走りだ。「最後はしっかり上がったし、これでいい。汗をかく時季は代謝がいい。硬くなっていないし」と、西園調教師も合格点を与えた。
3走前に同舞台の谷川岳Sを逃げ切っており、勝つにはもちろん先手を取りたい。「ハナを切りたいが、同型との兼ね合いがポイント。前走のように離れた2番手ならいいが、前を追いかける形は良くない。左にモタれる面があるのでラチに頼れる左回りはいい。ここを使って休ませるつもりです」と、全力投球の逃げでサマーマイル王座を奪いにかかる。(夕刊フジ)
【関屋記念】ロードクエスト絶好の舞台で全開宣言
【関屋記念】ブラックムーン逆転へ手応え
【関屋記念】メートルダール“瞬殺”2馬身先着
気性が大人になってレースに幅が出てきた
上がり馬メートルダールの前走は降級戦ながら、ハンデ58キロで[8][4][1]番手と自ら勝ちに行ってのV。クビ差とはいえ価値ある1勝だった。
充実度の高さは美浦Wコースでの最終追いにも表れた。アサクサレーサーを2馬身追走して、4角で手応え十分に内へ。そこからが見せ場だ。“瞬殺”の2文字がピタリとはまる絶好の反応で、あっさり2馬身差の完封劇となった。
完成に近づくゼンノロブロイ産駒を、「気性が大人になってレースに幅が出てきた。あらゆる面で成長している。すべてが競馬での安定感につながっているね」と、斎藤助手もベタ褒めするほかない。前走でマイルもクリア済みとなれば、一気の重賞奪取があってもいい。(夕刊フジ)
怪物×名牝“17冠ベビー”12日デビュー
角居師も評価「落ち着いてて素直」
いよいよ、注目馬がベールを脱ぐ。12日、新潟5R(芝1800メートル)で初陣を迎えるタニノフランケル(牡、栗東・角居)は名牝ウオッカ4番目の子で、父は14戦無敗の怪物フランケル。父と母、合わせてG1・17勝という良血だ。
母も手掛けた角居師は「前進気勢があって、跳びの大きな走り。お母さんの部分を継いでいる」と印象を伝える。気性面も「今のところ落ち着きがあって、素直ですね」と及第点の評価だ。2週連続で追い切りに騎乗し、レースでもコンビを組むM・デムーロは「初戦から動けると思うし、ウオッカの子でまだ勝っていないので頑張りたい」と楽しみにする。
現時点での強みは「血統(笑)」とトレーナーは冗談交じりに話すが、すぐさま表情を引き締める。「外見の雰囲気は、きょうだいの中で一番ウオッカに似ている。何とか父にでも、母にでも近づければ」。8月12日が、伝説の幕開けになるかもしれない。