【2歳勝ち馬診断】迫力ある末脚で新馬Vのサトノソルタス
極悪馬場をこなせたことは、この馬の将来の大きな武器
【サトノソルタス(牡、美浦・堀宣行厩舎)、父ディープインパクト、母アイランドファッション】
29日の東京5Rの2歳新馬(芝1800メートル、10頭立て)は、単勝1・5倍の断然1番人気サトノソルタス(牡、美浦・堀宣行厩舎=ディープインパクト産駒)が、直線で抜け出して初陣を飾った。勝ちタイムは1分58秒3(不良馬場)。
Mデムーロは「まだ子供で、直線は厳しい競馬になりましたが、この馬場の中、よく頑張ってくれました」とコメントした。
4コーナーでタイセイグランツ(8着)に外から締められ、直線でも厳しいプレッシャーに内へもたれるシーンがあったが、インから抜け出たダークナイトムーンを目がけて鋭く伸び、ゴールで首差叩き落とした末脚は迫力があった。
母は米ダートG1を3勝(アラバマS、サンタモニカH、ラブレアS)した名牝。その父ペションヴィルは、シーキングザゴールドの直子で、本馬は2015年セレクトセール当歳で8800万円(税抜)で落札された。中間は上級古馬と追い切りを重ね、当週は天皇賞・秋に出走したネオリアリズム(13着)と併せて遜色のない動きを見せるなど、素質の高さが目立っていただけに、順当な勝ち上がりといえるだろう。
この秋のG1は秋華賞、菊花賞、天皇賞・秋と重、不良馬場の悪コンディション続き。無敵ディープインパクト産駒の数少ない泣きどころである極悪馬場をこなせたことは、この馬の将来の大きな武器になっていくはずだ。(大上 賢一郎)