若さと重賞実績を重視したい/スワンS展望
荒れることも珍しくはない
マイルCSの前哨戦であると同時に、スプリンターズSからの間隔も中3週なので、1200m路線を主戦場にする馬たちのための秋の目標レースという側面も持つ。マイラーとスプリンターが混在するため、荒れることも珍しくはない。
1.GI好走馬の登竜門
最近5年間の勝ち馬は、サトノアラジン、アルビアーノ、ミッキーアイル、コパノリチャード、グランプリボス。いずれも、翌年以降のスプリントまたはマイルのGIで馬券圏内に好走している。既に下降線をたどっている馬の激走は期待しづらい。
2.実績がものを言う
過去10年の勝ち馬のうち9頭には、それ以前に重賞を勝った実績があった。そのうちGIウィナーが2頭、GIIウィナーが4頭。唯一の例外である2007年のスーパーホーネットにもGIで2着した実績があった。
3.若い馬が中心
スピード部門のカテゴリーではフレッシュさが重要だが、このレースも例外ではない。過去10年で3歳馬が3勝、4歳馬が4勝。連対率でも5歳馬と6歳馬を大きく上回っている。
フレッシュな3歳馬、かつGII勝ち馬ということで、フィリーズレビューの勝ち馬カラクレナイに注目したい。今年のフィリーズレビューは1分21秒0というレースレコードでの決着。2着に敗れたレーヌミノルが桜花賞を勝って、4着のジューヌエコールが函館スプリントSを勝つというハイレベルメンバーだった。
それ以前にフィリーズレビューを1分21秒台で走ったのはアストンマーチャン(スプリンターズS勝ち)で、その前がラインクラフト(桜花賞、NHKマイルC勝ち)。3歳春の阪神での1分21秒台は、A級スピード馬の証明と考えていいだろう。フィリーズレビューのあとは桜花賞4着、NHKマイルC17着、ローズS14着という成績だが、適距離に戻る今回は本来の能力をフルに発揮できるはず。