武豊騎手インタビュー 韓国競馬挑戦
「初騎乗の時は結構成績いい」
韓国G1のコリアC(ダート1800メートル)とコリアスプリント(ダート1200メートル)が10日、ソウル競馬場で行われる。海外で通算113勝を挙げる武豊騎手(48)=栗東・フリー=は前者にクリソライト、後者にはグレイスフルリープで臨む。韓国競馬への初挑戦を前に、意気込みなどを聞いた。(聞き手・橋本 樹理)
―クリソライトでコリアカップに、グレイスフルリープでコリアスプリントに参戦します。
「韓国で乗るのは初めて。1月にはマカオ(騎手招待)で乗ったし、今年になって近くの国で初騎乗してるね。アジアを攻めてる(笑い)。韓国についてはまだ何も知識がなく、去年のレースを見たくらい」
―初めての競馬場で乗る時に注意することはありますか。
「下見はもちろんするし、自分が乗るまでのレースをじっくり見るね。乗る前にいくつか重要なポイントを絞って、ゲート付近で再確認するかな。その競馬場で初騎乗っていう時は結構成績がいいと思う」
―若い時から海外で騎乗してきましたが、これまでにどこで勝ちましたか。
「アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、香港、ドバイ(UAE)、オーストラリア」
―7つの国と地域で113勝。騎乗したのはもっと多いですね。
「ほかにはアイルランド、ニュージーランド、トルコ、マカオかな」
―初めて海外で乗った時のことを覚えていますか。
「覚えてる。どうしたらいいのか分からなかったよね(苦笑)。レースに行けば、全然問題ないけど、どうやって競馬場に行ったらいいのかとか、ジョッキールームはどこなんだろうとか。まだ20歳くらいだったら、英語も話せなかったし」
―海外で勝つのはどんな感じでしょう。
「やっぱり気持ちいいよね。日本を代表して行っているという気持ちになるし。シャーガーC(英国)みたいな騎手招待とか、個人で行っても、日本のジョッキーを代表して行っているから、下手なレースはできない」
―クリソライトは武豊騎手とのコンビでダイオライト記念を3連覇するなど【3201】と好相性です。昨年に続く連覇へ期待が大きいですね。
「乗せてもらっている時は成績がいいね。国内最終追いで乗ったが、動きはすごくよかった。今年は安定して走っているし、年齢(7歳)的な面も感じなかった。去年は圧勝だったし、連覇となればいいね。今年は海外で勝ってないから、ぜひ勝ちたい」
◆韓国G1 これまで3歳馬同士によるコリアンダービーと、古馬も出走可能な大統領杯、グランプリの3つだけだったが、昨年にコリアCとコリアスプリントが創設。初めて外国馬が出走可能な競走で、昨年は日本だけではなく、英国やフランス、UAEなどからの出走があり、昨年のコリアスプリントは香港馬のスーパージョッキーが優勝した。