【札幌記念展望】10F巧者ヤマカツエースVS秋の飛躍へ負けられないエアスピネル
サマー2000シリーズ第4戦の第53回札幌記念・G2
前走の大阪杯は3着だっったヤマカツエース(牡5歳、栗東・池添兼雄厩舎)は勝ったキタサンブラックを追いつめ、マカヒキ(4着)に先着するなど、地力強化が顕著。重賞5勝中、3歳時のニュージーランドT以外の4勝は2000メートル重賞(金鯱賞2勝、中山金杯、福島記念)と、最も得意としている距離。昨年はネオリアリズム、モーリスなどが出走したハイレベルのメンバーの中で5着。洋芝も問題ないだろう。
エアスピネル(牡4歳、栗東・笹田和秀厩舎)は安田記念(5着)以来の復帰戦。3歳時にクラシックを皆勤(4、4、3着)し、マイル路線に転じてからも安定した成績を残している。今回は昨年の皐月賞以来となる2000メートル戦。デビューから13戦目で初めて武豊からルメールへスイッチされ、どんな走りを見せるか、注目だ。
マウントロブソン(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)も昨年の3歳クラシック皆勤組(6、7、7着)。菊花賞以来となった前走の福島テレビオープンをしっかり勝ち切って、中距離適性を示した。ディープインパクト産駒ながら、母系はパワー型。洋芝もこなせそうだ。
3月のドバイ・シーマクラシック(6着)以来の国内復帰戦となるサウンズオブアース(牡6歳、栗東・藤岡健一厩舎)は重賞未勝利だが、菊花賞、有馬記念、ジャパンC2着とG1での実績はメンバー中随一。追い切りで仕上がり具合を見極めたい一頭だ。
函館記念2着のタマモベストプレイ(牡7歳、栗東・南井克巳厩舎)はムラ駆けだが、丹頂S(札幌・芝2600メートル)を過去3年で1、3、2着とまとめており、コース相性は悪くない。2戦連続の好走となれば、14年9~10月(丹頂S1着、京都大賞典2着)以来だが、果たして。
函館記念からの転戦組では、4着アングライフェン(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)、10着ツクバアズマオー(牡6歳、美浦・尾形充弘厩舎)、11着マイネルミラノ(牡7歳、美浦・相沢郁厩舎)も力量的に巻き返しは十分だ。(大上 賢一郎)