【中京記念】夏のひとり旅!ウインガニオン楽しみだ
57キロは前走でも勝っているから気になりません
サマーマイルシリーズの初戦、中京記念が23日に行われる。先行馬が好結果を出した先週の中京競馬の傾向からも、ウインガニオンに注目。津村騎手が逃げ宣言しており、メンバーからも単騎逃げが可能だ。この時期に活躍する夏馬で中京コースも2戦2勝。波乱の目になるかもしれない。
梅雨明けの中京で夏男が逃走劇を繰り広げる。全7勝中、6~8月に6勝(7戦)を挙げているウインガニオンが、好調・津村騎手の手綱で逃げ切りを狙う。
「以前より落ち着きがあるのが、力を出せている要因では。ハンデはこんなもの。57キロは前走でも勝っているから気になりません」
コンビで5戦2勝の津村騎手が成長した相棒を頼もしそうに話す。絶妙のペース配分で逃げ切った前走のパラダイスSに続いて、「もちろん逃げます」と力強い。
先週までの中京競馬場は芝コースの内側が荒れて外を回る馬が多く、外差しというよりも先行馬がそのまま押し切るレースが目立った。ジョッキーは「馬場状態はその日で変わるので、よく見極めたい」と言いながらも、「逃げ馬は馬場のいいところを選んで走れますからね」と、有利ととらえている。
ガニオンは芝の左回りで9戦6勝のサウスポーで、中でも中京は2戦2勝と得意の舞台。好走と凡走の差が激しいタイプだが、勝ち出すと連勝するのも特徴で、ここ2戦は谷川岳Sでダノンリバティ、パラダイスSでグランシルクと、今回の強力ライバルを破って絶好調期に突入している。
津村騎手も好調だ。先週までで27勝を挙げており、関東リーディング7位につけている。昨年の32勝は目前で、自己最多だった2007年の38勝を上回る勢いだ。
「今年はいいペースで勝てていますが、まだ重賞勝ちがないので」
中京に遠征するのも意欲の表れだろう。「子供ができて、勝ちたい気持ちが強くなった。かっこいいところをみせたいですから」と、1歳と3歳の男の子を持つパパは力が入る。フランス語で勝者を意味するガニオン。名古屋の夏を熱くさせる逃げが見られそうだ。 (柴田章利)