【2歳勝ち馬診断】フクノドリームの全弟タイセイプライド
インパクトある勝ちっぷり
【タイセイプライド(牡、栗東・西村真幸厩舎)、父ヨハネスブルグ、母キャニオンリリー、馬トクPOG指名者数86人】
7月2日の中京6Rの2歳新馬(芝1400メートル、10頭立て)は、単勝1・5倍の1番人気タイセイプライド(牡、栗東・西村真幸厩舎=ヨハネスブルグ産駒)が3番手から直線で追い出されると後続との差をみるみる広げ、2着馬に3馬身半差をつけて初陣を飾った。勝ち時計は1分23秒4。
Mデムーロは「初めてのレースで最初は少し力んだけど問題なかった。マイルまで対応できそう」と高評価を与えた。
502キロの迫力の馬体は、パドックでもレースにおいても1頭だけ古馬が混ざっているような錯覚を覚えた。メンバーのレベルは高くなかったが、これまでのデビュー組の中で、最大級のインパクトある勝ちっぷりだった。
中間の追い切りも栗東坂路で騎乗者が少し手を動かしただけで、驚きの50秒6。まるで同じヨハネスブルグ産駒の調教大将ネロのようだ。
「ジョッキーが1600メートルでも大丈夫と言うので、今後については相談していく」と西村調教師。1400メートル戦投入は、将来の距離選択を探る意図があったのだろう。
全姉は交流重賞のエーデルワイス賞を勝ち、桜花賞(15着)で大逃げ、アイビスSDで2着に入ったフクノドリーム。本馬もスプリント、ダートと様々な可能性がありそうだが、当座はマイル適性を突き詰めていくのだろう。本質はスプリント寄りと感じるが、固定観念を凌駕するポテンシャルを秘めている。(大上 賢一郎)